粉薬が苦手な人のための「オブラート」はご存じですか?セロハンのようなうすい膜のようなもので粉薬を包んで飲みます。子どものころは粉薬が苦手で愛用していたのですが、数年前、飲み方が間違っていたことに気がつきました。SNSに投稿した際に、同じような反応が返ってきたこともあり、今回、改めてオブラートの正しい飲み方についてご紹介します。
オブラートとは?
名前は聞いたことがあったり、写真を見ると知ってはいるものの、オブラートって一体何なのでしょうか?
オブラートの材料は身近な食べもの
オブラートとは「ジャガイモやサツマイモのでんぷんからつくる水溶性の食べられるフィルム」のことで、食品に分類されます。薬を服用するときの補助としてつかったり、お菓子の包装(昔ながらのソフトグミみたいな丸ごと食べるタイプ)につかわれたりしています。
オブラートの役割
オブラートを水の中に入れるとゲル状になり、つるっと飲みやすくなります。ほかにも、口の中に薬が残りにくいですし、苦みも感じないのでお子さんが粉薬を飲むにも便利です。
最近では、オブラートの粉末タイプもあります。水を加えるとゼリーのようになるので、子ども向けのゼリー商品と同じようなものでしょう。
昔ながらのフィルムタイプ
袋タイプ
オブラートの間違った飲み方
粉薬が苦手な人にとって便利なオブラートですが、粉薬を包んだ後、オブラートをそのまま口の中に入れてしまう人は少なくありません。これが間違った飲み方なのです。
実際、オブラートを製造している会社では次のような注意喚起がHPに掲載されています。
注意!オブラートをそのまま口の中に入れると、口蓋部や喉部に貼りついて破れ、薬が散ってむせる場合がありますのでご注意ください。
国光オブラート株式会社
オブラートを折りたたむことで、角がのどに刺さることもあります。粉薬が飲めるようになることは便利だけれど、痛いのは嫌だなあ。そんな風に思っていましたが、それは正しい飲み方を知らなかっただけなのです。
オブラートの正しい飲み方
オブラートは、そのまま口に入れると貼りついてしまいます。そのため、「水でオブラートをぬらす」ことがポイントです。ただし、溶けて薬が出てこないよう注意が必要です。前述のメーカーによると、推奨される飲み方は次の4つの方法があります。
国光オブラート株式会社
- 口の中に水をふくんでから、オブラートを飲む。
- オブラートを一度水につけてから飲む。
- オブラートをコップの中に入れ、水と一緒に飲む。
- オブラートをコップの中に入れ、スプーンですくって飲む。
正しい飲み方で薬の苦手意識を減らそう
薬にたよりすぎは推奨していませんが、いざというときに薬が飲めないのも困りものです。そして、勝手な飲み方をしてリスクが高まるのも懸念しています。だからこそ、正しい知識をつけて、いざというときに対応できるようにしたいものですね。